「問題を明確に定義できれば、半ば解決したようなもの」という考え方を聞いたことがあるんだけど…
そういった課題意識には2001年発刊『ダイヤモンド社 問題発見プロフェッショナル』を勧めます
先入観なく構造的に問題を捉えることの重要性を主張する書籍
問題解決とは
そもそも、問題解決とは何か、が分からないよ
下図にまとめてみました
「問いを発見する力」が全ての根幹にあるんだね
その通りです。順調に「問いを構造化」するところまで持っていくことが出来れば、あとは試行錯誤によって解決できる可能性が高まります
「問いを構造化するところまで」が、リーダーとしての腕の見せ所だね
問題発見に続く「問いの質を認知する力」については、こちらの記事で深く考察しています。この機会に、ぜひお読みになってみてください。
問題発見とは
まず、大前提として下記を共有します。
- 問題:「あるべき姿」と「現状」の差異
- 問題設定能力:「何が、これから取り組むべき重要な問題か」という設定能力
「そもそも問題とは何か」について、考える機会が無いね
「指示された仕事を指示通りにやっている」だけでは、修得することが難しい素養です
この大前提を共有した上で、問題発見に必要な能力として下記が挙げられています。
- 観察力:事実をもとに、現状を客観的かつ正確に把握
- 判断力:責任当事者として、主観も含めて選択・判断・決定
- 分解力:具体的レベルにまで、論理的に分解・分析
- 統合力:現状認識および現状把握から、全体像を構造化
1と2、3と4はそれぞれ相反する能力だね
その通りで、それぞれ「客観と主観」「分解と統合」という相反する能力となっています
この相反性ひとつ取っても、修得の難しさが分かるよ
修得の難しさは、そのまま他者による模倣の困難性に直結します。
修得の難しい技能を身に付けていくことで「あなたにしか出来ない仕事」をしていくことが可能になるのです。
問題発見のコツ
問題発見の難しさは分かったけど、何かコツはないの?
著者のまとめた「4P」という視点を共有しましょう
- Purpose(目的):目標設定の大前提
- Position(立場):立場の違いから生まれる「歪み」を認識する
- Perspective(視点):複雑な問題ほど、広い視野から問題の本質を捉えることが必須
- Period(期間):1番重要な時間軸は「近未来」
2.Positionに関しては、書籍「イシューからはじめよ」のイシュー化を思い出すね
是非、こちらの記事も読んでみてください
なお、これらの視点を使いこなす際の意識として、下記が重要です。
- 「あるべき姿」を構想する
- 現状とあるべき姿との「差異」を意識する
- 問題解決に向けた、着実なステップを設定する
「あるべき姿」「どうありたいか」という視点は、ビジネスに限らず人生でも大切になるね
人生という時間を使って、何を為したいのかという、壮大なテーマに繋がる話題ですね
「自分の人生のリーダー」は、自分だね
なお「個性や工夫を奨励しない文化」の企業では、問題発見能力を磨くことは難しいのが現実です。
そんな会社あるの?
「余計なことを考えるな」という会社はあります
そういった場合には、「個性や工夫に基づく問題発見を奨励する企業」への転職も1つの選択肢にすると良いのではないでしょうか。
時代は大転職時代へ
現代は、多様かつ高速の変化が生じる世界です。「終身雇用」「右肩上がり」の概念は崩れ、自分の身を守ってくれる存在は自分自身しかいません。
転職にはリスクを伴いますが、転職活動にはリスクがありません。御自身の「転職市場での価値」を知っておくことは、今後の社会を生き抜く第1歩となります。
これを機に、ぜひ転職エージェントに登録してみてください。