【未来予想】今後の世界の潮流を占う1冊【GLOBOTICS】

GLOBOTICSとは

GLOBOTICSとは「グローバリゼーション」と「ロボティクス」という、2つの用語を合わせた造語です。

GLOBOTICS転換は【『デジタル技術による機械翻訳の精度向上と、感覚距離の低減』および『AIによる作業の自動化』という2つの潮流によってホワイトカラーを代替する動き】と要約することが出来ます。

「GLOBOTICS転換」後の社会で生存する手法は

• デジタル技術と競合しない仕事
• デジタル技術と競合しない技術
• 人間らしさを強みとする仕事

の3パターンに集約されていく、と考えられます。

歴史を振り返る

歴史を振り返ると、私たちの社会は下表のような変遷を遂げてきました。

社会の転換	価値の源泉	技術革新	破壊
1.封建時代	土地
2.工業転換	工場	蒸気機関	農業
3.サービス転換	知識	ICT：意識的	工業
4.グロボティクス転換	データ	デジタル技術：無意識的	サービス

1.封建時代

1800年代半ばに産業革命が勃興するまでの期間は「農業」が主要産業でした。農業を行うためには「土地」が重要であったため、この時代を封建時代と呼びます。

2.工業転換

人類が「土地に根差した農業」に汗水を流していて働いていたところ、蒸気機関の発明により産業革命が始まります。この発明により、農業に代わって「工場における工業」が主要産業となる【工業転換】が生じました。

一言で言えば「ものづくり」の時代です。

工業で生産されるモノは、輸送が容易です。

この輸送が容易という性質は「安く、早く」というグローバル競争を加速させます。結果、世界の工場は先進国を離れ、中国に代表される低賃金の国に集約されていきました。「先進国の脱工業化」です。

3.サービス転換

一方で、1970年代に「意識的な作業を自動化するICT」の発明により情報産業が勃興しました。結果、先進国では「考えることが必要な事務仕事を中心としたサービス業」が主要産業となります。これが【サービス転換】です。

4.GLOBOTICS転換

サービス転換により脱工業化が進んだ先進国ですが、近年になって、デジタル技術が飛躍的な進歩を遂げました。

その進歩には「機械翻訳技術」「ビデオ会議など、遠隔勤務を支援する技術」「RPAなど、事務作業を自動化する技術」「無意識的に行う作業を自動化するAI」が含まれています。

これらの進化は、先進国に【グロボティクス転換】を促します。

まず、デジタル技術による「機械翻訳の精度向上」「感覚距離の低減」により、言語の壁を超えて遠隔地から仕事をすることが可能になります。ビデオ会議や自動翻訳機能といった先端技術を駆使すれば、その場に居なくても、話している言語が異なっても、サービス業を請け負うことが出来ます。【グローバルなデジタル移民の完成】です。

また「AIによる作業の自動化」により、手順の定められた単調な事務仕事などが自動化されてきました。画像認識による文字入力機能といった【事務仕事AIであるRPAの完成】です。

ポストGLOBOTICS時代

「GLOBOTICS転換」後の社会で生存する手法は

• デジタル技術と競合しない仕事
• デジタル技術と競合しない技術
• 人間らしさを強みとする仕事

の3パターンに集約されていく、と考えられます。例えば

• 決断を行う経営者
• 自動化ソフトウェアを創出する技術
• 対人能力を問われる保育士、看護師や人事といった仕事

などの重要性が増す、と考えれます。

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